□急に太りだした
□食後3時間前後になると不快な空腹感を覚え、いらだち、発汗、体のだるさを感じる
□いつも体がだるく、とくに働いた時に疲れやすく、階段を昇るときには下肢がだるくなる
□妊娠しにくく、妊娠しても流早産してしまう。 あるいは4kg以上の巨大児を生んだ
□手足がしびれたり、足の裏に違和感がある
□のどが以上に渇き、水、茶、ジュース類をがぶ飲みする
□尿の量が多く、とくに夜間に排尿回数が多くなる
□目がかすんだり、物が二重に見えたりする
□いくら食べても満腹感がなく、異常に食欲が亢進しているにもかかわらずやせる
□排尿しにくく、排尿後にも尿の残っている感じがする。 特に女性では尿路感染を繰り返しやすい
□手の指が伸ばしにくい
□立ちくらみがひどい
□食後の胃もたれ、夜間の水様下痢、がんこな便秘など不定の胃腸症状が多い
□性欲が落ちた(男性)
□生理不順になった(女性)
□休み休みでないと歩けない
□皮膚がかゆい。 特に老人では全身に、女性では外陰部にかゆみが出やすい
□できものができやすく治りにくい。 化膿しやすい
□知らない間に火傷をする
□歯茎の炎症(歯周病)を繰り返す
●年齢
□40歳以上(インスリン非依存型糖尿病)
●他の疾患(すでにかかっている病気)
□肺結核
□心筋梗塞、狭心症などの虚血性心疾患
□脳卒中、認知症など脳動脈硬化症
□肝臓(脂肪肝など)・膵臓(慢性膵炎、すい臓がんなど)・胆嚢(胆石など)の病気
□高脂血症、痛風
□バセドー病、クッシング症候群、末端肥大症などホルモン異常が原因となる内分泌疾患
●遺伝・既往症・体質
□副腎皮質ステロイドホルモン剤、降圧利尿剤などを服用している
□両親・兄弟など親族に糖尿病患者がいる
□巨大児(4kg以上)を出産したことがある
□肥満、とくに上半身型の肥満である
□いままでに尿糖を指摘されたことがある
●生活環境・習慣
□慢性の運動不足状態にある
□食べすぎ、とくに砂糖や脂肪をとり過ぎる
□食事が不規則で外食が多い
□習慣的にアルコールを飲み、たばこを吸う
□ストレスが多い
糖尿病は血液中のブドウ糖(血糖)が慢性的に増えた状態で、その発症には多くの環境因子ならびに遺伝因子がかかわってきます。 この血糖
を主に調節するのが膵臓のB細胞で合成・分泌されるインスリンというホルモンで、このホルモンそのものが不足したり、働きが悪かったりすることに
よって高血糖のみならず、脂質やアミノ酸などの代謝異常をもたらします。 やがては身体各部分の器官、とくに腎臓や網膜の毛細血管や神経に
色々な症状が出てくるようになります。 糖尿病は主に2つの型に分類されます
インスリン依存型糖尿病(IDDM)
必ずしも年齢には関係しませんが、若年に発症することが多く、のどの渇きや尿量の多さなど高血糖による症状が急速に出現します。 また、
やせ型の人(急激な体重減少例も含めて)に多く、家族内に同じ糖尿病患者がいるということはまれです。 血液中のインスリン不足のために
体内にケトン体がたまりやすく、症状が不安定で、放置しておくと糖尿病性昏睡に陥りますので、治療としてわずかでも注射によるインスリンの補充
が欠かせません。 そのためにこの名前がつけられています。 最近ではこのタイプの発症原因のひとつに自己免疫の関与が考えられています。
インスリン非依存型糖尿病(NIDDM)
中高年になって緩やかに発症することが多い型です。 肥満を有している例が多く、栄養過多や運動不足、ストレスなどを引き金に、当初は
無症状に進行しますが、やがて前述したような様々な症状が出てきます。 原則として食事療法と運動療法で症状の改善を図ることが可能です。
家族におなじ糖尿病患者がいる場合が多くみられます。 日本人全体の糖尿病患者の約9割がこの型の糖尿病です。
これ以外にも、開発途上国にみられる栄養障害を原因として起る栄養不良関連性糖尿病と、他の器官の病気や、薬剤・化学物質の投与、
ある種の遺伝的症候群に伴う二次性糖尿病があります。
糖尿病が進行すると、色々な合併症が起りやすく、特に現在では適切な治療により糖尿病そのものによる死亡はまれになっていますが、患者
の病態や予後がこの合併症によって大きく左右されてきます。 主な慢性合併症は次の通りです。
1.脳血管障害や狭心症・心筋梗塞の原因となる動脈硬化や血圧の異常
2.網膜症、白内障などの目の病気
3.尿毒症を引き起こす腎臓の障害
4.末梢神経(手足のしびれ、痛みなど)、自律神経(起立性低血圧、発汗異常、男性機能障害など)の神経の障害
5.感染症(とくに肺・気管支などの呼吸器や腎臓・膀胱などの泌尿器の感染)
6.化膿性の皮膚病変(とくに足の潰瘍、壊疽)
7.筋肉の萎縮
8.脂肪肝、慢性膵炎、胆石症などの消化器の障害
インスリン非依存型糖尿病は発症した当初は無症状の期間があり、この時期に発見するとほぼ発症前の状態にまで治るので早期発見が重要です。
仮にこれらの合併症が出ても、症状の軽いうちに正しい治療をすると、合併症の重症化を防ぐことができますが、ほうっておくととりかえしのつかない
状態になっていきます。 つまり糖尿病治療の目的は、ブドウ糖、脂質、アミノ酸などの代謝異常を適宜無理のない方法でなるべく正常範囲に調節
し、合併症を未然に防ぐことにあります。
治療としては、食事療法が基本です。 適正なカロリーの枠の中でバランスよく各栄養素をとり、規則正しい食生活を続ければ、血糖の変動も
少なく合併症も出にくいとされています。 さらに、運動療法を加えることによって、余分な脂肪を燃やし、筋肉を減らさずにインスリン効果を増す
ことができます。 また、食事療法と運動療法だけでは治療がうまくいかない場合、経口血糖降下剤やインスリン注射を併用しますが、あくまで
基本は食事療法と運動療法です。
○目的と内容
糖代謝異常を示す病態の有無のスクリーニング検査を目的とし、尿糖排泄レベル(通常160〜180mg/dlといわれる)より値が高くなると陽性
となります。 試験紙法による判定量法が広く行われています。
○検査にあたっての注意点
・食後尿か空腹時尿かをはっきりさせる
・ビタミンCを大量にとっていると、尿糖が陰性に出ることがあるので、検査前はなるべく控える
○目的と内容
糖代謝異常の程度や日常生活の血糖の変動などを把握します。 血糖調節には自律神経と各種ホルモンが関与しており、腸管からの吸収、
肝臓での糖代謝、末梢組織での利用、腎臓からの排泄などの諸因子により左右されます。
検査は自宅でも測定可能な簡易血糖測定器を用いて測定することができます。
○目的と内容
ブドウ糖を経口的に投与することで、糖処理機能が正常かどうかをみる検査です。
血糖の空腹時値、1時間値、2時間値によって、糖尿病型、耐糖機能異常型(IGT)、正常型に判別されます。 そのどのパターンにも属さない
場合を境界型といいます。
○目的と内容
ブドウ糖は血漿タンパクと非酵素的に結合しフルクトースリジンを生じ、これがアルカリ条件下で還元性を有する物質に変化します。 この還元性
を測定して得られたものがFRAです。 FRAは血相蛋白成分の糖化の程度を表し、約2週間前の血糖コントロール状態を反映しているとされ、
短期の糖尿病コントロールの指標となります。
○目的と内容
糖尿病の進行に伴って発症する網膜症、腎症、神経障害、動脈硬化性合併症などの合併症の有無をスクリーニングし、病状を判定する目的
で以下のような検査を行います。
1.蛍光眼底検査
検眼鏡をのぞきながら蛍光物質を注射し、漏出具合とその変化を写真に撮り、眼底を観察し、病変を判定します。
2.腎機能検査
尿蛋白、血液化学検査など(腎・泌尿器の病気を参照)
3.心電図RR間隔
心電図をとりR波とR波の間隔を測定します。 あるいは自動計測により、RR間隔の変動係数を求めます。
4.起立負荷法による血圧測定
仰向けに寝て収縮期血圧を測定後、起立してただちに収縮期血圧を測定し両者の差をみます。
5.サーモグラフィー
サーモビューアーで両手両足の左右差、温度差を比較します。
6.ゼロラジオグラフィー
特殊な感光版を用いてレントゲン写真を撮り、撮影後紙に転写し、濃度差を比較します。
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