□出血または血液の混じったおりものがある
□腹部緊満感や下腹部痛があったり、さわると腹部がかたくなっている
□胎児の動きがまったくないか、減少している
□膣から生温かい水のようなものが流れてくる
□急に体重が増加したり、むくみが出てきている
□吐き気、嘔吐、食欲不振が強く、体重が著しく減少した
□外陰部のかゆみやおりものの増加がある
□腹部が急速に大きくなった
□感染症にかかったり、高熱が出た
●年齢
□高年初産婦(満35歳以上)と若年初産婦(満19歳以下)
●他の疾患(すでにかかっている病気)
□高血圧、心臓疾患
□糖尿病、甲状腺疾患
□腎臓疾患
□膠原病(全身性エリテマトーデスなど)
●遺伝・既往症・体質
□前回の妊娠、分娩が異常であったり、分娩した子供が異常であった
□標準体重+10%以上の肥満
□両親・親族に高血圧、糖尿病、先天異常患者がいる
□子宮筋腫や子宮の奇形を伴っている
●生活環境・習慣
□食事が不規則で食べ過ぎたり、偏食が多い
□重労働で立ち仕事や重い物を持ち上げることが多い
□小さな子供がいる
□習慣的な飲酒あるいは喫煙を行っている
□家庭・職場などでストレスの多い毎日である
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○症状
妊娠のごく初期から23週までに、妊娠が途中でだめになることで、多くは5〜12週の初期に起ります。 切迫流産の主な症状は出血と下腹部痛
です。 予防として最も大切なことは安静を保つことです。
○流産の分類
●切迫流産
軽度の子宮出血や下腹部痛を伴う状態で、治療により妊娠の継続が可能。
●進行流産
切迫流産の状態から進行し、子宮口の開大と出血量の増加が認められ、流産が起りつつある状態。
●完全流産
子宮内容物(胎児・胎盤)が完全に子宮より排出された状態。
●不全流産
子宮内容物の一部(主として胎児)が子宮外に排出されてはいるが、なお胎盤などの大部分が子宮内に残存し、子宮出血が持続している状態。
●稽留(けいりゅう)流産
胎児が子宮内で死亡しているが、症状(子宮出血、下腹部痛)がなく子宮内にとどまっている状態。
●遷延流産
妊娠は中絶されてはいるが、胎児・胎盤の排出が遅延し、数週にわたり少量の出血が持続する状態。
○症状
子宮腔内以外の卵管や卵巣などに受精卵が着床したもので、大部分は卵管妊娠で、卵管の破裂を起こしたり、腹腔内に流産します。 破裂
した場合は、急激な強い腹痛をきたし腹腔内へ出血します。 膣からの出血はさほど多くありません。 治療は緊急開腹手術が必要で、貧血が
強ければ輸血も行われます。 近年、超音波断層法で早期に診断されることもあり、手術せずに治療する方法も試みられています。
○症状
妊娠37週から41週までに分娩することを正期産といい、これに対し24週から36週までの分娩を早産と呼びます。 早産では未熟児が生まれ
やすいので注意が必要です。 この時期に子宮収縮(はる感じ)や出血などの徴候を認めるものが切迫早産で、陣痛がくる前に卵膜が破れ、羊水
が流れ出した場合をとくに前期破水といい、ほとんどがその後陣痛が起こって分娩となります。
切迫早産の治療で最も大切なことは安静で、軽症ならば自宅安静のみで経過をみます。 重症ならば、入院して安静にし、必要に応じて子宮
収縮抑制剤の投与を行います。 前期破水では、胎児の感染の危険性もあるので抗生物質の投与を行い、妊娠の継続を図りますが、場合により
分娩の誘発を行うこともあります。
○症状
胎盤の付着部位が正常の位置よりも子宮口の近くにある状態をいい、子宮口が開いてくると、この部分がはがれ始め、腹痛などの症状もなく
胎盤から大量の出血が起こるのが特徴です。 妊娠中期以後どんな時期でも起こりえますが、末期になるほど出血しやすくなります。 診断は
内診や超音波断層法で行われ、出血が大量で止血しそうにない場合は妊娠の時期にかかわらず、十分な輸血しながら帝王切開をする方法
がよくとられます。 出血が多くなければ厳重な監視のもとで妊娠を継続します。
○症状
妊娠後期に体がむくむ、急に体重が増えてくる(1週間に500g以上)という症状で始まります。 高血圧、蛋白尿、浮腫のいずれかが認めら
れた状態をいいますが、重症になると、胎児の発育が悪くなったり(子宮内胎児発育遅延)、母体に子癇(一種の痙攣発作)や胎盤早期剥離
などを起こすこともあります。 治療は安静と減塩食が基本で、程度の軽いものならそれだけで治ります。 しかし、最も注意するべきことは予防
と早期発見、早期治療で、肥満にならないよう心がけねばなりません
○症状
通常、出産予定日近い胎児の頭の大きさと母体の骨盤腔の大きさはほとんど同じですが、分娩時にこのつりあいがとれず、妊婦の骨盤が
狭い場合や胎児の頭が大きすぎて胎児の通過が困難な場合を児頭骨盤不適合といいます。
骨盤計測によりある程度の予測がつきますが、判断が困難な例では試験分娩が行われます。 母児の危険が予測される症例では帝王切開
を行います。
○目的と内容
妊娠、分娩が正常に経過しているかどうかを確認し母体、胎児の異常を早期に発見し、適切な対処、保健指導をすることを目的としています。
母子手帳に記載する項目、体重・子宮底・腹囲・血圧・浮腫・尿蛋白・尿糖に加えて、胎児位置・胎児心拍の確認や胸部打ー聴診・乳房観察・
内診・膣鏡診・骨盤計測などが行われます。
血圧・尿蛋白・浮腫は妊娠中毒症の、また、尿糖は糖尿病のスクリーニングとなります。 子宮底・腹囲の計測は胎児発育、羊水量の異常、
多胎妊娠の補助診断となり、体重は、肥満、糖尿病、妊娠中毒症、巨大児などの早期発見に役立ちます。 内診によって子宮の大きさと奇形、
子宮筋腫、卵巣嚢腫、出血の原因になりそうな子宮部びらんやポリープの有無、おりものの性状、子宮口の開き加減、子宮外妊娠の徴候などが
わかります。 中期・末期は子宮口の状態を主に観察します。 中期では切迫流産の予測に、末期では分娩発来の予知と難産の予測に有用です。
○目的と内容
貧血、血小板減少などの血液の異常や感染症などをスクリーニングするために行われます。 血液型(ABO、Ph)、B型肝炎(HBs抗原)、
梅毒(STS、TPHA)、血算(赤血球、白血球、ヘモグロビン、ヘマトクリット、血小板)が通常行われ、必要と認めた場合、風疹、トキソプラズマ、
成人T細胞白血病(ATL)、エイズ(AIDS)などの抗体価検査を行います。
○目的と内容
妊娠すると絨毛(じゅうもう)ができ、これから絨毛性性腺刺激ホルモン(hCG)が分泌されるので、血液や尿を調べれば妊娠を早期に診断する
ことができます。 現在、非常に鋭敏な試薬が用いられ、予定月経の開始前に妊娠を診断することも可能となっています。
半定量法(物質の量を大まかに測定すること)は切迫流産、稽留流産、不全流産、胞状奇胎、子宮外妊娠などの補助診断として有用です。
○目的と内容
正常妊娠の確認と異常妊娠の早期発見・管理を簡単に行える検査で、ほとんどの施設で日常的に行われています。
妊娠初期では、受精卵が流産や子宮外妊娠、胞状奇胎などの異常をきたすことなく子宮内で生存しているか、および受精卵の胎齢診断が
分娩予定日を修正しなくても妊娠週数に一致しているか、また、子宮筋腫や卵巣嚢腫などを伴っていないかどうかも調べます。
妊娠中期以降では、胎児の発育や胎児の形態的な異常の有無や胎盤、臍帯、羊水の状態についても観察します。
さらに、最近では胎児の動き、たとえば呼吸様運動、心臓、循環運動などの診断に活用することもあります。
○目的と内容
胎児の心拍数は妊娠初期から分娩にいたる胎児の全生涯を通じて最も重要なサインで、胎児の心拍数によって、胎児や胎盤の機能が正常に
働いているかを判定します。 糖尿病、妊娠中毒症、高血圧などの合併症がある妊婦や胎盤機能不全が疑われる過期妊娠(42週以降の分娩)
となった妊婦、他の検査で胎児の異常が疑われる場合などに必要な検査です。 また、正常妊婦のスクリーニングのために行われることもあります。
陣痛計を使用するので子宮収縮も同時にモニターされ、切迫流産の診断も可能です。
○目的と内容
分娩が経膣的に行いうるか否かを予測するために行うもので、骨盤外計測とX線骨盤計測とがあります。 前者はあくまでスクリーニング検査で
小骨盤の正確な計測、形状を正確に知るにはX線計測が必要です。
○目的と内容
子宮内で胎児は羊水に浮遊した状態にありますが、この羊水の細胞成分はすべて胎児によるものであり、液成分も妊娠中期以降では主に胎児
の尿によっています。 したがって、羊水からは胎児に関する多くの情報を得ることができ、この目的で羊水を採取する方法に羊水穿刺法があります。
妊娠中期では、羊水中に含まれている胎児からの細胞を培養して、その染色体を検査したり、含まれている酵素を調べて、胎児が遺伝的な
疾患を有するか否かを検査することが可能です。 また、妊娠後期では、羊水を分析することによって、胎児の成熟度や血液型不適合妊娠など
の判定ができます。
さらに、羊水中に色素を注入してその希釈の割合から羊水量を推定したり、造影剤を注入してX線撮影を行い胎児の輪郭を観察する(胎表造影
法)のに用いることもあります。 治療の目的には、羊水過多症の妊婦で羊水を除去するために行われます。
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