アレルギー・膠原病の前兆&病院の検査ガイド

アレルギーの前兆(兆候・予兆・サイン)

 □何かの薬などを服用・注射した後、または蜂に刺された後などに全身違和感、悪心、嘔吐、呼吸困難などのショック症状が起り、ひどい時には 意識を失った
 □新しい薬を使い始めてから数日ないし2〜3週たって、原因不明の発熱や皮膚に発疹が出た
 □あるシーズン、ある場所、ある仕事や趣味についた時に、急にくしゃみ、大量の鼻水、涙、目の充血などが起る
 □喘息発作が起る
 □あるシーズンとくに春から夏に限って、またはある仕事や趣味(干草を扱う、鳥を飼うなど)に従事した時、もしくはエアコンのある部屋に入った時 など、何日も続く微熱ないし中程度の発熱を伴う呼吸困難、せき(過敏性肺炎)などが起る
 □肘、手首、頚部、膝などの関節の内側の皮膚の柔らかい部分にずっと何ヶ月も発疹がある。 時に顔の発疹のため眉が薄く、顔は粉をふいた 様に見えることがある
 □じんましんが出る。 消化器症状、ショック症状などを伴うこともあるが、単独で出ることもある
 □一定の化粧品、洗剤、装身具、下着などをもちいた時に、それが触れる場所に限ってかぶれる。 ときに広範囲な、きたない発疹となることもある

アレルギーの危険因子

●遺伝・既往症・体質
 □家族にアレルギー体質の人がいる
 □以前に薬によって何らかの体の異常が起ったことがある
 □以前、同じ食品で同じ症状が出たことがある
 □同じ症状が同じ季節に起こる
●生活環境・習慣
 □鳥などペットを飼っていて、呼吸器症状がある
 □カビの多い環境、たとえば干草を扱う仕事をしていて、呼吸器症状がある
 □最近化粧品、肌につける装身具、下着などを替えたら、皮膚に発疹がでてきた

膠原病の前兆(兆候・予兆・サイン)

 □原因不明の熱が出る
 □肘、手首、膝、足首などに強弱様々の関節の痛みがあり、痛む場所があちこちに移動する
 □冷たい水や外気にふれると、指全部が白く変色し、しばらくすると紫色に変わる。 痛みを伴うこともある(レイノー症状)
 □手首・指の関節がはれたり痛む。 とくに近位指節関節(指の関節の根元の方)がはれて痛い
 □関節の伸ばす側にしこりができ、関節が徐々に変形してきた
 □手指がよく伸びない、手首が曲がらない、膝がよく伸びない、首が回らないなど、関節がこわばって動かしにくい
 □握力が低下したり、歩行の速度が急激に遅くなった
 □関節が節くれだって見える
 □朝、手足にこわばりを感じる。 昼ごろになるとこわばりは消える
 □鼻を中心に両頬にまたがる蝶の羽の形をしたような赤い発疹ができる
 □髪の質が急激に悪化したり、脱毛が異常に多くなった
 □全身がむくみ、膝から下の部分は押さえるとへこむ
 □貧血症状が急に出てきた(顔色が悪くなった)
 □歯ぐきから出血しやすく、口内に潰瘍がよくできる
 □首の両側にやわらかなリンパ節のはれがある
 □流産を何度も繰り返す
 □顔や首、肘から手、肩から肘にかけての皮膚がはれぼったく硬くなり、なめし革のような光った感じになる。 その部分の皮膚の色が黒くなり、 時には部分的に色素が抜けて白くなる。 口が開けにくい
 □激しいせきを伴う呼吸困難があり、次第に悪化する
 □肘や手や甲、膝にかさぶたのある発疹ができたり、背中などの皮膚が広範囲に赤くなる
 □上まぶたが赤紫色に水を含んだようにはれあがる
 □肩や腰、大腿部などからだの中心に近い筋肉の力がだんだん衰え、筋肉自体もやせてくる
 □涙があまり出ないで目に異物感がある。 唾液が出ず口がぱさぱさする(シェーグレン症候群)
 □熱とともに膝、手首、手指周辺に発疹がでた

膠原病の危険因子

●年齢
 □12〜45歳の女性
●他の疾患(すでにかかっている病気)
 □あまり他の疾患とは関係ないことが多い
●遺伝・既往症・体質
 □家系に似た病気の人がいる
 □尿に蛋白が出ているといわれた
 □妊娠などで血液を調べた時に、梅毒の反応が陽性だといわれたり、γ−グロブリンが多くて肝臓障害の疑いがあるといわれた
●生活環境・習慣
 □海で甲羅干しをした

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主なアレルギーの症状

じんましん

○原因
 卵、肉、魚など動物性食品がしばしば原因になります。 ピリン剤や抗生物質など薬物も原因になります。
○症状
 何かを食べた(飲んだ)あるいは注射した後、数分から1、2時間でかゆい盛り上がった発疹が全身や時に頭の皮膚にまででき、体に熱感がある こともあります。 じんましんが出ると肝臓が悪いのではないかと気にする人がいますが、じんましんと肝臓の働きとは直接の関係はありません。
 軽いじんましんは放っておいても治り、薬は抗ヒスタミン剤内服で効きます。 

アレルギー性鼻炎(花粉症)

○原因
 原因として、最近の日本ではスギ花粉症が最も多いようです。 春先スギの花粉が飛び散る時期に一致して発病します。
○症状
 猛烈なくしゃみが最も特徴的な症状です。 鼻水がぽたぽたと出て、目もかゆく涙が出ます。 熱はなく、体がだるくなったりしないのが、ウイルス の感染による風邪の症状と違います。 シーズンが過ぎ去ると嘘のようにおさまってしまいます。
  古いタイプの抗ヒスタミン薬は、眠気や体のだるさ、口渇などの副作用があり、自動車の運転や、危険な作業を行う場合には使用に制限があり ました。 また、緑内障や、前立腺肥大の方にも使えませんでした。 しかし最近は、こうした副作用のごく少ない抗ヒスタミン・抗アレルギー薬が 使われるようになっています。 また長い期間をかけ、抗原(アレルゲン)エキスを注射し、体を次第に抗原に慣らしてアレルギーが起こりにくい 体質に変える減感作療法も予防と治療にきわめて有効です。

薬物アレルギー

○原因
 一応どんな薬でもアレルギーは起こりうるものです。 なかでも、風邪薬、抗生物質、輸血などはとくにアレルギーを起こしやすいものです。  内服薬では急激な激しい症状は起こりませんが、注射の場合はショックなど激しい症状をきたすことがあります。
○症状
 ショックが最も恐ろしい症状ですが、通常家庭薬の内服ではこのようなことになることはまずありません。 薬を服用している時にじんましんや 発疹が出たり、熱がでて下がりにくい場合、医師に相談してください。 また、自分で勝手に飲んだ薬があるときはそれを見せてください。
 治療にはとにかく使っている薬をやめます。 薬は必要だから飲んでいるのであってそう簡単にやめられないことも多いのですが、ともかく医師 の指示に従って危険の大きいものから使用をやめます。 めったに起こることではありませんが、重症のショックはすぐ救急治療を受けないと 生命にもかかわります。 アレルギーのある人は医師によく話しておき、このようなことにならない予防が必要です。

主な検査方法

アレルゲンの検査

○目的と内容
 アレルギー疾患への対処には
1.原因物質を突き止めるために問診とアレルギーの原因となる物質、アレルゲン検査を行います。
2.そのアレルゲンとの接触を絶つことによって発症しないようにします。
3.接触が絶てない時は減感作療法を行います。
4.以上のいずれもがうまくいかなかったとき、急を要するときは対症療法を行います。
 という段階があります。

 原因物質がわかればそれを除くことが理屈の上でも最もすぐれた対策です。 たとえばダニが原因とわかれば家の畳や絨毯などを総入れ替えを するというような事も行います。 また、原因物質がわかれば先に述べた方法によって減感作療法が可能になります。
○具体的な方法
 専門病院ではアレルギーの原因になりうる物質を検査用の注射液(検査用抗原液)として用意しているので、それを皮内注射をして反応がでる かどうかを調べます。 家ダニのエキス、ブタクサ、スギ花粉、動物の毛、そばがらなど考えうるアレルギーの原因物質それぞれの少量を皮内注射 して、15分から2時間で注射部位が赤くはれるかどうかをみます。

薬物の皮膚反応試験

○目的と内容
 薬物アレルギーの検査の際、皮膚に傷をつけその上に注射液を一滴たらして、赤くはれるかどうかをみてから注射をするかどうか決めます。  これは薬によっては必ず行います。 先に述べたアレルゲンの検査のように少量を皮内へ注射することもあります。

主な膠原病の症状

慢性関節リウマチ

○症状
 原則的に関節の病気であり、内臓に重大な変化を起こさないので、かなり進行したものでもそれ自体生命への影響はありません。 また全身の 関節が左右対称におかされるのが特徴で、片側だけの関節の痛みはこの病気ではありません。
 関節の症状としてはやや熱を持って痛み、はれ、運動障害をきたし、体温上昇はないのが普通です。 関節が朝の起床時に、何分あるいは 何時間にもわたって、こわばって動かしにくくなり(朝のこわばり)、肘、手首、近位指筋間関節、膝、足首がとくにおかされます。 いっそう悪化した 状態では関節で骨と骨が癒着して、各関節はやや曲がった位置で動かせなくなります。 手首の掌屈、背屈は所期からおかされます。
 治療は、生活指導、薬、リハビリテーションが三本柱です。 まず、規則正しい健康的な生活リズムにのっとって生活し、仕事はできる範囲で 行い、バランスのとれた食事を心がけます。 関節の炎症がある限界を超えたら、抗ステロイド系抗炎症剤を内服します。 これでおさまらないとき は抗リウマチ剤を用い、さらに関節破壊が急に進行するときはステロイド剤が必要になることもあります。

リウマチ熱

○原因
 溶血性連鎖球菌(普通の化膿菌の一種)といわれる細菌感染(風邪のような症状を呈する)に引き続いて起り、学童期に多いものです。 軽度 の関節炎がありますが、それよりも大事なのは、この病気は心臓をおかし、後にリウマチ性疾患(弁膜障害)を残す可能性があることです。  まれな疾患です。
○症状
 学童期の子どもの高熱の原因のひとつとなります。 関節痛と体幹、手首から上腕、膝付近の皮膚にサーモンピンクの痛みもかゆみもない不整 型の直径1〜3cm位の周辺だけがある発疹(輪状赤斑)などが起ります。 初期の症状にははっきりした特徴がないので、学童期の子どもは風邪や インフルエンザなどとは思えないのに高熱が3日以上続くようなことがあれば、医師の診断を受けるのがよいでしょう。 なお大人にももちろん発症 することがあります。

全身性エリテマトーデス(SLE)

○原因
 全身性エリテマトーデスとは、体の細胞の核物質を攻撃するような、ふだんはありえない異常な抗体ができ、その抗体と古くなって死んだ細胞の 核に含まれる物質が体内で反応してできた一種の生物学的ごみが体のあちこち、ことに腎臓にたまっていろいろな症状を起こすと考えられています。  ほとんどが、15〜45歳くらいまでの年齢の女性に多く発病し(男性は女性の10分の1ほど)、人口10万人に20人ぐらいの有病率とされています。
○症状
 原因不明の熱(ないこともある)、全身あちこちと動くあまりひどくない関節の痛み、両頬にまたがる蝶の形をした発疹、ひどい抜け毛、頭髪の質の 悪化、口内炎、日光にあたった後発熱したり、皮膚が異常に赤くなったり、冬に手指が異常に白くあるいは紫色になることなどが主な症状です。  時にこれらがはっきりせず、いきなり全身性の浮腫がきたり、精神障害をきたしたりという激しい起こり方をすることもあります。
 放置すると進行する可能性のある腎炎を約半数の患者がもっていますから、これをいかに治すかが最も大事なこととなり、多くの場合入院期間 中ステロイドホルモン剤をかなり大量に飲みます。 そのほか必要に応じて血漿交換療法、免疫抑制剤の投与なども行われます。 病気が一応 押さえ込まれても、再発防止のために一生少量のステロイド剤を飲み続ける覚悟がいりますが、治療をしているかぎり、現在ではこの病気で命を 失う危険はほとんどなくなったといってよいでしょう。

ベーチェット病(類似疾患)

○原因
 外部刺激に対する体の反応が異常に亢進している状態であると考えられています。
○症状
 口内の潰瘍、陰部の潰瘍、これに加えひどいにきびや、視力障害や虹彩網様体炎(瞳のところに膿がたまり、瞳孔の形が変形する)があれば この病気と診断できます。 まれに中枢神経障害、激しい腸炎などをきたすことがありますが、多くは命に別状はなく、大事なのは目の症状なので、 失明しないことに重点を置きステロイド剤の眼球への局部注射、または内服などを行います。

主な検査方法

抗体検査、血液検査

○目的と内容
 関節リウマチではリウマトイド因子、リウマチ熱では抗溶連菌抗体(ASO)、SLE(全身性エリテマトーデス)では細胞核に対する抗体、ベーチェット病 では皮膚粘膜に対する抗体、など病気の原因となる抗体を見つけます。 一般に膠原病、アレルギー疾患ではこの異常な抗体の発見を診断の 決め手とし、それが薬剤などによってどのように消えていくかをみて治療の目安にしています。 また、末梢血の白血球数検査や、血液の細菌培養 などは敗血症とほかの疾患との識別、血液中の酸素や炭酸ガス分析は、呼吸器に合併症があるかどうかを調べる目的で必要に応じて行います。  関節リウマチでは血沈(赤血球沈降速度測定)、CRP(C反応性蛋白)検査によって使う薬の量の調節をします。

尿検査

○目的と内容
 膠原病の場合、尿は腎炎の有無、その重症度と経過をみるために、蛋白や沈渣について検査をします。 ときには尿路感染症のチェックのために 細菌検査をすることもあります。

関節のX線検査

○目的と内容
 関節、骨の異常の検査を行います。 慢性関節リウマチにおかされている程度を判断するのに必要です。 どの病気でもステロイド投与中の患者 では骨がもろくなったり(骨粗しょう症)、股関節、膝関節など体重のかかるところに骨頭壊死が起りやすいので、そのチェックを行うために検査します。  最近ではMRI(核磁気共鳴断層撮影法)を使って早期発見しやすくなっています。

眼科的検査

○目的と内容
 全身性エリテマトーデス(SLE)、ベーチェット病、側頭動脈炎では、目に変化が起こるので必要な検査です。 全身性エリテマトーデス(SLE)では 眼底に変化がきますが、まれです。 また失明するようなことはほとんどありません。 ベーチェット病では虹彩網様体炎、網脈絡膜炎などで失明 する可能性があるので眼科による治療が欠かせません。

腎生検

○目的と内容
 全身性エリテマトーデス(SLE)、強皮症など腎臓に起りうる病気の病変の程度をみるために行います。 この検査は絶対というほどではありま せんが、できれば受けておいた方が一生治療を受けていく上で何かと有利だと思います。



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