子供の病気の前兆&病院の検査ガイド

子どもの病気の前兆(兆候・予兆・サイン)

●熱に関する病気
 □生後2ヶ月以内の乳児の発熱(救急を要す)
 □首がこわばっている(救急を要す)
 □意識がはっきりしていない(救急を要す)
 □機嫌が非常に悪かったり、ぐったりしている(救急を要す)
 □呼吸が速く、せきがひどい(救急を要す)
 □たびたび吐く(救急を要す)
 □食欲がまったくなく、水も飲めない(救急を要す)
 □安定していた体温が急に高くなった(救急を要す)
 □下がっていた熱が1日以上たってから、また上がった
 □まる4日以上発熱が続いている
●腹痛に関する病気
 □便に血が混じったり、あるいは便の色が黒い(救急を要す)
 □急に腹痛を訴えはじめ、浣腸して排便させても痛みがおさまらない
  (救急を要す)
 □間隔をおいて激しい腹痛を訴える(救急を要す)
 □嘔吐や吐き気、食欲不振、下痢が続き、排尿の量・回数が減ってきた
  (救急を要す)
 □右下腹部やももの付け根がひどく痛む(救急を要す)
 □最近、腹部を強く打ったことがあり、非常に痛がる(救急を要す)
 □何らかの薬か化学物質を飲んだ可能性がある(救急を要す)
 □排尿の時に腹痛を訴える(早めの受診が望ましい)
 □腹痛とともに、熱やせき、呼吸が速いなどの症状がある
  (早めの受診が望ましい)
 □腹痛とともに発疹や関節の痛みがある(早めの受診が望ましい)
●だるさ・立ちくらみに関する病気
 □風邪のような症状がある
 □体重が急に増えたり、あるいは急にやせてきた
 □体のだるさが1週間以上も続いている
 □何か薬をのんだときに立ちくらみやめまいが起ったことがある
 □めまいで部屋がぐるぐる回ったり、吐き気や嘔吐のあったことがある
 □指がしびれたようにチクチクする
 □失神したことがある。 そのとき、以下のような状態だった
  1.意識不明のときにふるえか痙攣を起こした
  2.2分以上意識を失った
  3.事故や出血に驚いたか、ヒステリー反応、熱射病、長時間1ヶ所に立っていた、などの原因が特にないのに意識を失った
 □立ちくらみあるいはめまいを起こしやすい
 □立っていると気持ちが悪くなり、ひどくなると倒れる
 □入浴時やいやなことを見聞きすると気持ちが悪くなる
 □少し動くと、動悸あるいは息切れがする
 □朝なかなか起きられず、午前中は調子が悪い

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主な病気の症状

不明熱の起る病気と症状

 不明熱とは、原因不明で長時間続く発熱をいいます。 子供の体温は成人より高く、また1日のうちに大きく変化し、夕方や食後では37.5℃ ぐらいに上がることは珍しくありません。 38℃以上の高体温は治療が必要な熱と考えますが、37〜38℃の間の体温を一度測定しただけでは 発熱と決め付けられません。 そんな場合は、朝・昼・夜の各食事前の安静時に体温を測り、得られた測定結果をグラフにしてみます。
1.1日の変動は1℃以内か
2.毎日規則正しく変動しているか
3.最低の体温は37度以下か
を観察し、1〜3の答えがいずれもノーであれば微熱と考えます。

不明熱の原因となる疾患
1.感染によって生じた合併症
  (髄膜炎、肺炎など)
2.特殊な場所の感染
  (尿路感染、中耳炎、骨髄炎など)
3.特殊な病原体の感染
  (結核、マイコプラズマ、腸チフス、伝染性単核症、肝炎ウイルスなど)
4.膠原病、川崎病
  (リウマチ熱、若年性関節リウマチなど)
5.その他
  (脱水、抗生物質などの薬剤アレルギーなど)

●風邪(ウイルス感染)
 多くの場合、子供の発熱の原因となるのは、風邪(ウイルス感染)です。 風邪の症状の原因になるウイルス感染の発熱は、通常96時間(4日) 以内に下がります。 それ以上発熱が続く時は、上記「不明熱の原因となる病気」を考えて検査します。

●若年性関節リウマチ
 リウマチ熱とは別個の病気で、毎日体温が40度前後まで上がっては、すぐ下がるような発熱を繰り返す全身型、左右の関節が多数おかされて、 こわばりやはれ・痛みが起こる多関節炎型、関節炎の起こる関節は限られるが、目の虹彩異常を起こし失明することもある少数関節炎型に分かれ ます。
 この病気の原因は不明ですが、自己免疫の異常によって起こる病気と考えられています。

●川崎病
 急性熱性皮膚粘膜リンパ節症候群(MCLS)とも呼ばれ、原因は不明で、免疫異常と考えられています。 川崎病では心臓を養っている冠動脈 に瘤ができ、血液が流れなくなって突然死に至ることがあります。 主に乳幼児にみられることが多く、とくに1歳前後に多くみられます。
 下に示す症状のうち5つ以上の症状が認められれば、川崎病を疑います。
1.発熱(高熱)が5日以上続く。
2.両側の眼球粘膜(白目部分)の充血
3.くちびるが乾燥し、真っ赤になる。 口中・のどの粘膜の充血。 舌が赤くなり、イチゴのようにざらざらする。
4.首の周りのリンパ節がはれている。
5.全身に赤い発疹が出る。
6.手足の末端がしもやけのようにかたくはれあがり赤くなる。 回復期に入ると、つめと皮膚の境界のところから皮膚が膜のようにめくれ落ちる。

腹痛の起る病気と症状

 子供の腹痛では、便秘の場合や排便の時の腸の動きを「おなかがいたい」と訴えることが少なくありません。 受診する前に排便の頻度・回数、 排便の直前に腹痛を訴えるか、食事や運動の後で痛みを訴えるか、おならは多くないか、などをチェックすることが必要です。

 ひどい便秘は例外として、ふつう便秘や食後の腸管運動による腹痛は、病気ではありませんが、繰り返す腹痛を特徴とする病気もあるので、
1.へそのまわり以外の特定の場所を痛がる
2.感染・発熱のあとに腹痛が出現して痛みが続いている
3.吐き気、嘔吐、下痢をする
4.便に血液や粘液が混じる
5.特定の食事や食物をとったときに腹痛が起る
などの症状があれば、受診が必要になります。

 小児の病気での腹痛の特徴として、急な激しい痛みが起る腹痛と、軽い、あるいは中程度の痛みが発作的に起る持続性の腹痛とに大別されます。  急に腹痛を訴える場合に考えられる病気としては、感染、アレルギー、消化不良による便秘・下痢、腸重積症、ヘルニア、急性胆のう炎、 胃・十二指腸潰瘍、アセトン血性嘔吐症、急性虫垂炎、尿路結石、アレルギー性紫斑症などのほか、腹部以外の病気でも腹痛を訴えることが あります。
 また、言語の発達が十分でない乳幼児では、泣き叫ぶことで腹痛を訴えるしか術がありませんので、便の状態や嘔吐や発熱の有無に十分に 注意してやることが重要です。
 4〜10歳頃の小児では、ストレスによっておへその周囲が発作的に痛むことがよくあります。 痛みは1時間程度で完全に消えてしまいますが、 数ヶ月から数年間にわたって反復して起こります。 泣き叫んだり、転げまわるような激しい痛みではありません。 ふつう無害ですが、激しい痛み の場合や、最近はじまった腹痛の場合は、急性の場合に準じて、診察を受ける方がよいでしょう。
 考えられる疾患としては、尿路感染症、結石などの尿路の異常、胃・十二指腸潰瘍、腸回転異常、メッケル憩室、胆道障害、膵炎、起立性 調節障害、腹性てんかん、アセトン血性嘔吐症があります。

だるさ、立ちくらみの起る病気と症状

●起立性調節障害
 小学校高学年から中学生によく見られ、自律神経の不調によって起る病気で、思春期前になって体が急に発育し、循環系とのバランスが 崩れたために、心血管系の自律神経の失調が起ると考えられています。
 症状は多種多様で、めまい、立ちくらみ、体重の急激な増減、吐き気、失神などが起りますが、このような症状は他臓器の異常や貧血、 結核、肝炎(そのほか持続するウイルス感染)、リウマチ熱、心疾患、不整脈、てんかん、内耳の異常、心身症、など他の疾患によっても みられる症状なので、それたと判別するための検査が必要です。

主な検査方法

尿検査

○目的と内容
 腎機能をチェックするとともに、尿中の白血球数を調べて、尿路結石、尿路感染症などの疾患の判定をします。尿路感染症はふつうは大腸菌 などの細菌が原因で起り、抗生物質の投与ですぐよくなりますが、服用を中止するとすぐに再発し、何回も発熱を繰り返すなど、不明熱の原因と なったりします。

血液検査

○目的と内容
 主として、ウイルス感染や悪性腫瘍、白血病、肝機能・腎機能障害を判定するためのもので、白血球数、血清、血沈などを調べます。
1.白血球数
 細菌感染、とくに化膿を引き起こすような細菌の感染では、白血球数が異常に増加し、好中球と呼ばれる白血球の増加がみられることが多く、 また、ウイルス感染では白血球数は増加または減少し、リンパ球が増加することが多いのですが、これも感染の時期や重症度によって違って きます。 白血球分類で異常な形をしたリンパ球が見つかった場合は、ウイルス感染以外に悪性腫瘍、白血病が疑われます。 これらの病気 では血小板数が減り、著明な貧血が起ります。 川崎病では血小板数が著しく増加します。
2.ASO、ASK
 溶血性連鎖球菌の感染によりつくられる抗体をASO、ASKといい、血清中のこの抗体を測定することで溶連菌感染の目じるしとします。
3.血清酵素
 主に肝臓で産生される血清酵素の値を調べて、肝炎ウイルス、サイトメガロウイルス、EBウイルスなどのウイルス性感染のほか、悪性腫瘍、 膠原病などの判定をします。
4.CRP、血沈
 感染などに伴って起る炎症の程度や診断に有用です。
5.RF(リウマチ因子)
 若年性関節リウマチや肝疾患で陽性になります。
6.血中尿素窒素(BUN)
 腎臓の機能の異常を診断するのに必要です。

便検査

○目的と内容
 寄生虫の有無や便潜血反応をみます。 便潜血反応は、血液が便の中に混じっていないかをみる検査で、食物中の血液や鉄分による陽性 でなければ、腸管のどこかに出血している場所があることを意味します。 その場合、潰瘍や憩室炎などが発見されます。

X線検査

○目的と内容
 胃腸、腎臓、心臓など臓器の形や異常を発見するために行います。 腹部単純X線では、尿路結石の発見に有効な場合もあり、胃腸のX線 透視では、便潜血反応が陽性の場合や、腸回転異常が疑われる場合に必要です。 胸部X線では心臓の形を調べます。



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