●全身症状
□全身に倦怠感がある
□腰がだるい
□足や顔がむくんでいる
□食欲がない
□吐き気や嘔吐がある
□熱が出る
□間をおいて、たびたび腹痛がある
●尿症状
□尿の回数が多くなる
□残尿感がある
□尿の回数が少なくなる
□排尿時に痛みを伴う
□尿の色が赤くなっている
□尿の色が白く濁っている
●年齢
□腎疾患が特によく起る年齢はないが、二次的に起る場合は、原因疾患のよく起る年齢による
●他の疾患
□血管系に障害をもたらす疾患は、基礎疾患となり得る
●遺伝・既往症・体質
□腎疾患は遺伝するものではないが、のう胞腎などは家族性に起る場合が多くある
□既往症では、腎臓に障害を及ぼすものや、二次的に障害するものが問題となる
○原因
急性腎炎は、扁桃腺炎や喉頭炎などの原因となる溶連菌を抗原とする抗体が形成され、免疫複合体となり、糸球体に特異的に付着して発症
すると考えられています。
○症状
溶連菌感染後7〜14日後の潜伏期間を経て発症します。 症状は浮腫、尿が少なくなること、そして肉眼でわかる血尿や蛋白尿です。
治療は、安静や腎臓負担の少ない食事療法、そして病原に対する抗生剤投与や、免疫抑制剤投与などです。
○原因
慢性腎炎の原因は、非常に多彩で、一元的には捉えられません。 しかし大きく分けて、急性腎炎ののち、再発して慢性腎炎となる型、先行する
腎炎はないが、腎炎の症状が持続する型とがあります。 その中で一番多いものは、IgA腎症と呼ばれるもので、糸球体に免疫グロブリンの一つ
であるIgAが沈着して起ります。 次に多いのが膜性糸球体腎炎。 これは成人に多く、原因は免疫複合体が糸球体に沈着し、糸球体基底膜が
肥厚してくるため起るとされています。 巣状糸球体硬化症は、糸球体に硝子様沈着と効果が起って発祥します。
○症状
IgA腎症の初期症状は軽症の血尿と蛋白尿が持続します。 一部は、慢性腎不全に移行する例があります。 膜性糸球体腎炎は、蛋白尿と
浮腫を初期症状とし、高度の血尿を認め、一部には尿糖もみる場合があります。 予後からみると、IgA腎症よりも悪く、多くの場合慢性腎不全に
移行することがあります。
ほとんどの場合、免疫複合体が関与している可能性があり、それらを体内から除去し、産生を抑制することが必要となってきます。 したがって
治療の基本は一般的な対症療法、食事療法、そして免疫抑制剤や血漿交換療法による除去療法です。
○原因
腎不全とは、腎臓でのネフロンの減少が起り老廃物の排泄や生体恒常性の維持が困難となり、種々の症状が出現する疾患です。
急性腎不全は急激な腎機能(水分調節、老廃物の排泄、電解質・酸塩基平衡の調整、内分泌機能)不全が起こる病態で、その原因は3つ
に分類されています。
1.腎前性因子(ショックや循環器不全)によるもの
2.腎性で腎臓そのものに原因があるもの
3.腎後性因子(尿路系の器質的、機能的異常)によるもの
○症状
急性腎不全の症状は、単に腎臓に関係したものだけでなく、全身症状として現れてきます。 その現象は、急性腎不全の程度に左右されますが、
いわゆる尿毒症を呈する状態となれば、意識障害などの中枢神経症や吐き気、嘔吐の消化器症状もでます。 また止血凝固系の異常では、
出血斑の出現や、鼻出血、消化管出血などもでます。 さらに神経系の異常も見られ、広範な臨床症状を起こすことになります。
治療には、急性腎不全の原因を検討することがまず第一に重要です。 腎前性、腎後性因子による急性腎不全では、その原因が除去できる
かどうかが重要な問題です。 さらに慢性のものであっても、それが可逆性か、不可逆性かを検討していく必要があります。 もし、高度な尿毒症状
をきたしているのであれば、早期に血液を浄化できる血液透析法を適用する必要があります。
○原因
慢性腎不全は、原因が何であれ腎機能が不可逆的に低下した状態をいい、多くの場合、腎炎が基礎疾患になっています。 近年、糖尿病や
痛風などの代謝性疾患も慢性腎不全の原因となっています。
○症状
慢性腎不全の症状は、急性腎不全と同様に中枢神経症状から消化器、止血凝固、循環器、呼吸器系と、全身状態の悪化を伴います。
さらには内分泌系の異常もみられ、下垂体系やCa、P(リン)代謝の異常も伴います。
治療は、その病態によって違ってきます。 通常、慢性腎不全は3つの病期に分類されます。
1.腎予備力低下期
腎機能の低下はあるものの、生体恒常性の不可逆的変化はなく、夜間多尿や貧血、高血圧などを認めます。 この時期は外来加療で食事療法、
合併症に対する一般的対症療法で対応することができます。
2.非代償期
尿量の現象や老廃物の蓄積が起り、アシドーシスや低Ca、高P血症がみられます。 また、貧血の程度も高度となり、Ht(ヘマトクリット:血球成分
と水との比)が20%以下になる場合もあります。
3.尿毒症期
生体恒常性維持は困難となり、従来の療法は限界を超え、各種の血液浄化法(血液透析や腹膜還流)を行わなければ死亡に至ることになります。
この時期には、中枢神経症状や吐き気、嘔吐などの消化器症状をはじめとし、すべての全身症状が悪化してきます。
○目的と内容
腎尿路系疾患の診断のためには、検尿は簡単かつ基本的な診断法です。 検尿を行う場合、その採取法を正確に行う必要があります。
通常、中間尿採取(尿の最初の方は捨てて中間分を採取)を実施します。 一方、婦人の場合には、外陰部を清拭した後、採尿します。
○具体的な方法
採尿は、その検査内容によって異なってきます。 随意採尿は、起床時に濃縮された尿を検査するものです。 一方、分配尿は、尿路系の
出血や炎症をみるときに行います。 さらに蓄尿は、一日尿量や蛋白排泄量、腎機能検査の測定のために行います。
○目的と内容
検尿と同様に、簡易にかつ多くの情報を<与えてくれるのが尿沈渣です。 目的は腎、尿路系の病変や病状の程度を知ることです。 尿中の
細胞成分や細菌の有無と種類と数をチェックします。
○目的と内容
腎疾患には多くの病型があり、障害部位も違っています。 とくに糸球体障害では、その障害部位と性質によって治療法が異なってきます。
そこで腎組織を一部取り出し、障害の部位や程度を決める必要があります。 通常、腎生検には2つの方法があり、ひとつは腹部を切開して
腎組織をとる方法と、特殊な針を経皮的に穿刺して、腎組織を採取する方法です。
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